【解決策】急に使えなくなったネットワークスキャナー… 原因はWindowsの「パスワード保護共有」かも?設定解除の手順を解説

こんにちはロングテイルド店長のオカピです。
「昨日まで普通に使えていたネットワークスキャナーが、今日になって急にPCに保存できなくなった…」
そんな経験はありませんか?
プリンター複合機のスキャン機能や、専用のネットワークスキャナーが、特に設定を変更した覚えもないのに突然使えなくなることがあります。
様々な原因が考えられますが、意外と多いのが Windowsの共有設定、特に「パスワード保護共有」が有効になっている ケースです。Windows Updateなどをきっかけに、意図せず設定が変わってしまうこともあります。
スキャナーは、スキャンしたデータをネットワーク経由で指定されたPCの共有フォルダに保存しようとします。このとき、「パスワード保護共有」が有効になっていると、PCへのアクセスにユーザーアカウントの認証(パスワード)が求められます。しかし、多くのスキャナー(特に古いモデルや簡易的なもの)はこの認証に対応しておらず、アクセスできずにエラーとなってしまうのです。
この記事では、この「パスワード保護共有」を無効にして、ネットワークスキャナーからのアクセスを許可する手順を分かりやすく解説します。
⚠️ 注意:セキュリティに関する重要事項
この設定を無効にすると、同じネットワークに接続している他のコンピューターから、あなたのPCの共有フォルダへパスワードなしでアクセスできるようになる可能性があります。信頼できる家庭内ネットワークや、セキュリティ対策が別途取られているオフィス内ネットワークでのみ 行ってください。公共のWi-Fiなど、不特定多数が接続する可能性のあるネットワークでは、この設定を無効にすることは推奨されません。設定変更は自己責任でお願いいたします。
「パスワード保護共有」を無効にする手順 (Windows 11 / 10)
※Windowsのバージョンによって画面の表示が若干異なる場合がありますが、基本的な流れは同じです。
設定を開く
スタートメニュー を右クリックし、設定 を選択します。(または、Windowsキー + Iキー を同時に押します)
ネットワークとインターネットへ移動
設定画面の左側のメニューから ネットワークとインターネット をクリックします。
ネットワークの詳細設定を開く
画面を下にスクロールし、ネットワークの詳細設定 または ネットワークと共有センター に関連するリンクを探してクリックします。(Windows 11では ネットワークの詳細設定 の中にあります。Windows 10では検索ボックスで ネットワークと共有センター と入力して開く方が早い場合もあります。)
共有の詳細設定へ移動
ネットワークと共有センター が開いた場合:左側のメニューから 共有の詳細設定の変更 をクリックします。
ネットワークの詳細設定 が開いた場合 (Windows 11):共有の詳細設定 といった項目を探してクリックします。
すべてのネットワークの設定を展開
共有の詳細設定画面には、「プライベート」「パブリック(またはゲスト)」などのプロファイルが表示されます。一番下にある すべてのネットワーク の項目名の右側にある ∨ (下向き矢印)をクリックして、設定を展開します。
パスワード保護共有を無効にする
展開された設定項目の中に パスワード保護共有 という項目があります。
パスワード保護共有を無効にする のラジオボタンを選択します。
変更を保存
画面下部にある 変更の保存 ボタンをクリックします。管理者権限が必要な場合は、確認ダイアログが表示されるので はい をクリックしてください。
PCを再起動 (推奨)
設定を確実に反映させるために、PCを再起動することをお勧めします。
設定変更後もスキャナーが使えない場合
上記の手順を試しても問題が解決しない場合は、以下の点も確認してみてください。
スキャナーとPCの再起動: 両方のデバイスを再起動してみる。
ファイアウォールの設定: Windows Defenderファイアウォールや、インストールしているセキュリティソフトがスキャナーからの通信をブロックしていないか確認する。
共有フォルダの設定: スキャンデータの保存先として指定しているフォルダが、正しく共有設定されているか(アクセス権含む)確認する。
スキャナードライバー: スキャナーのメーカーサイトを確認し、最新のドライバーがインストールされているか、または再インストールを試す。
IPアドレス: スキャナー側でPCのIPアドレスを指定している場合、PCのIPアドレスが変わっていないか確認する。(DHCP環境では変動する可能性があります)
まとめ
ネットワークスキャナーが突然使えなくなる原因として、「パスワード保護共有」が有効になっているケースは少なくありません。特にWindows Update後に発生しやすいトラブルです。
今回ご紹介した手順で設定を無効にすることで、問題が解決する可能性があります。ただし、セキュリティレベルが低下する 点を十分に理解した上で、信頼できるネットワーク環境でのみ実施してください。
もし、どうしてもセキュリティが気になる場合は、パスワード保護共有を有効にしたままでも利用できるような設定(スキャナー側でPCのユーザーアカウント情報を登録するなど)が可能か、スキャナーの取扱説明書やメーカーサポートを確認することも検討しましょう。
この記事が、ネットワークスキャナーのトラブル解決の一助となれば幸いです